あり得ない「令和のブラックマンデー」!(上)

杉村富生 兜町ワールド

影響力の大きい人物である。著名なテクニカルアナリスト(大手証券)は8月以降、「外部環境が1987年10月のブラックマンデーの状況に似ている」とし、「令和のブラックマンデーに備えよ」と警告してきた。これが7月~9月(日経平均株価は6月22日に7万2831円の高値)の気迷い相場の主因ではないか。

いや~、実際に筆者の周りには「暴落説」を気にする人がいた。早とちりは「6万円のプットを買った」という人もあった。ほぼ“全損”である。同時に、「買うのは10月~11月を過ぎてから…」と様子見を決め込む投資家がみられた。要するに、影響力が大きいのだ。テレビ、社内のレポート、YouTubeを駆使し、「暴落説」を叫ばれては…。

確かに、日米欧(日銀、FRB、ECB)の利上げ、イラン戦争、新任のウォーシュFRB議長(1987年は新任のグリーンスパンFRB議長)、さらには旧西ドイツ、FRBの利上げ、中東紛争などと、状況は似ている。ただ、20%~30%の暴落(ショック安)とはある日、突然に起こるもの。すなわち、予期せぬ出来事である。

あらかじめ予想されたことがらがショック安を引き起こすことはあり得ない。10月のミューチュアルファンドの決算、11月のヘッジファンドの決算に伴う需給悪もそうではないか。優秀なファンドマネージャーがギリギリまで処理を引っ張るはずがない。ミューチュアルファンドの損切り(利益圧縮の売り)はほぼ終了している、と思う。

なお、前述のテクニカルアナリスト氏は「令和のブラックマンデー」の主張を撤回するとともに、「秋相場が始動開始」、さらには「来年の日経平均株価は8万8000円~9万4000円」に主旨替え。いや~、変わり身が早い。売買代金上位のソフトバンクグループ(9984)、太陽誘電(6976)、村田製作所(6981)は狙える。

経済評論家 杉村富生の講演会情報を更新しました。
10月は兵庫・洲本商工会議所(2日)、
福岡・リファレンスヒューリックスクエア福岡天神貸会議室(3日)、
札幌・北海道自治労会館(15日)、神戸・三宮研修センター(17日)、
山形・やまぎん県民ホール(23日)、金沢・TKPガーデンシティPREMIUM金沢駅西口(24日)、
広島・はつかいち文化ホール(29日)で開催します。
ぜひ、ご参加をされてはいかがでしょうか。会場でお会いしましょう。
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