日米の長期金利上昇の本当の理由?(上)

杉村富生 兜町ワールド

日米の長期金利(10年物国債利回り)の上昇について、本当の理由をマスコミは報じていないように思われる。まず、日本は反高市政権サイドが「政府の放漫財政」を第1に挙げ、批判キャンペーンを展開している。さらに、ベッセント財務長官が「リフレ政策をやめよ」と主張する。これはおかしい。事実誤認である。

リフレ政策は「失われた30年」からの脱却を目指す成長戦略だ。基本は金融緩和を継続するとともに、最先端分野を中心に370兆円を投資する。ただし、主体は民間企業である。来年度の概算要求額は143兆円(今年度は当初、122.4兆円)と巨額だが、これには補正予算が含まれている。

今年度予算は補正予算を含めると、140.7兆円になる。2兆円足らずの予算増額は税収の上ブレ、名目GDP成長率を加味すると、やや緊縮予算だ。これが長期金利の上昇要因とは考えにくい。マスコミには反高市政権グループが数多く存在する。彼らは何かにつけ政府批判を繰り返している。これは違う。

消費税の引き下げ(食品の税率を2年間、8%→1%に)は10兆円の財源が必要だ。これは外為会計(日本は1.4兆ドルのドル債を保有、このコストは1ドル=103円)によって、捻出できる。むしろ、日本の長期金利の上昇要因は日銀の金融政策にある。すなわち、保有国債の売却だ。ここ数年、年間50兆円を圧縮している。

今日は9月決算企業の配当落ちだ。日経平均株価では「352円」と推計されている。1対15の株式分割の権利落ちの東京海上ホールディング(8766)、1対3の株式分割の権利落ちのキオクシアホールディングス(285A)は予定通り「買い」が有効だろう。業績が急浮上のAI関連のHEROZ(4382)は妙味あり、と判断する。

10月15日(木曜)に日本証券新聞社 不動産証券化協会主催の株式講演会を開催します。
会場は札幌・北海道自治労会館、筆者(杉村富生)の登壇15:55~16:35です。
演題は『異質の国ニッポン!外国人はこれを評価!』になります。
入場は無料、ぜひご参加を。https://www.nsjournal.jp/seminar/20261025sapporo/

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