株価急騰なのに、PERが低下したカラクリ?(2)

杉村富生 兜町ワールド

実は、キオクシアホールディングス(285A)は4月1日に、日経平均株価の採用銘柄になった。2027年3月期の最終純益が3兆8500億円の会社である。日経平均株価のPERは225採用銘柄の時価総額を合計、それを225採用銘柄の最終純益合計で割って計算されている。

いわゆる、簡便法だ。当然、高収益(巨額)企業の採用はPERを低下させる。種々の要因が重なったとはいえ、このカラクリが明らかになったことにより、これが7月以降の株価波乱につながった、との見方ができる。ヘッジファンドはこのタイミングをとらえ、AI・半導体、データセンター関連セクターに売り攻撃をかけたのだろう。

そのターゲットになったのがキオクシアホールディングスである。投機筋は「兆円単位」の利益を上げた。そのキオクシアホールディングスが底打ちの動きを鮮明にしている。これを受け、日経平均株価は7月29日の6万0448円をボトムに切り返しに入った。前述したように、株価急落の主因は判明した。いわゆる、需給要因である。

まあ、8月はサマーバカンスであり、市場参加者が少ない。このため、7万2831円奪回を狙うのは秋口以降となろう。そのころにはイラン戦争は終わっているだろう。NY市場の強さはイラン戦争の終結を織り込み始めている。キオクシアホールディングスは4万7000~4万8000円どころへの押し目があろう。

個別では元気な東京海上ホールディングス(8766)、SAKIGAKEホールディングス(5891)、グリーンエナジー&カンパニー(1436)、富士急行(9010)、GO(581A)などを狙う戦術も有効と思う。為替介入を受け、円高に振れているが、介入効果は限定的だろう。GOは2800円前後が押し目買いのメドになる。

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