目先は好悪材料の綱引きだが…?(中)

杉村富生 兜町ワールド

味の素(2802)のビルドアップフィルム(ABF)はアミノ酸技術を応用したもの。この製品は高性能半導体の生産には欠かせない。世界シェアは95%に達する。味の素は1909年の創業以来、日々進化を遂げてきた企業だ。「おいしく食べて健康づくり」をモットーにしている。いまや、ハイテク企業である。

ビルドアップフィルムの供給が途絶えた場合、CPU(中央演算処理装置)など高性能半導体の生産はストップする、という。アクティビストのパリサー・キャピタル(イギリス)は「30%の値上げを」と主張している。すなわち、「調味料みたいな感覚で安売りをするな」ということだろう。

なお、ビルドアップフィルムのGPU(画像処理半導体)に占めるコスト比率は0.1%以下である。要するに、必需品ならば30%の値上げどころか、価格が倍になってもコスト比率はわずか0.2%前後ということ。GPUが供給されない場合、AI相場は終わる?アクティビストの主張は間違っていない、と思う。

いやはや、もう、7月である。あっという間に、年後半だ。最近は1年が早い。それだけ、年を取ったということか。ネズミの瞬間とゾウの瞬間というか、人生の差だ。さて、6月相場は大荒れだったが、7月はどういった展開になるのだろうか。6月は「Sell in May」(株式は5月に売れ)ならぬ、昨今は「Sell in June」と呼ばれる。

アメリカでは税金の還付が5月中旬に終わる。さらに、年金資金などの中間決算(6月末)があった。銘柄の入れ替えがある。いわゆる、リバランス(ポートフォリオの組み替え)だ。79月の新規買いは74日の独立記念日(アメリカ)以降になる。それに、ETFの配当金の捻出(17000億円)のための売りが控えている。

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