今後、首都圏に一般企業が持つ不動産300兆円が買収のターゲットになる、という。保有不動産の利益率は3%程度だが、これでは当局が求める「ROE8%超」の実現は不可能だ。アクティビストは経営改善を求める際に、真っ先に老舗企業が持つ低採算の不動産の売却を提案する。
まあ、マトは絞りやすい。最近はキャッシュリッチのIT企業が狙われている。すなわち、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)、カカクコム(2371)、マネーフォワード(3994)などだ。大物のディー・エヌ・エー(2432)には旧村上ファンド系が介入している。彼らは“利”を追う。
次に、株価暴落を阻止するのは自社株買いだ。2025年度の自社株買い(実績ベース)は18.4兆円(前年度比2.2兆円増)だったが、26年度は20兆円超になる見通しだ。ちなみに、4~6月の枠設定額は7.9兆円(年率31.6兆円)だった。この効果は大きい。要するに、誰も買ってくれないのならば「自社で買う」ということ。
20兆~30兆円の自社株買いのインパクトは強烈である。日銀のETF買いは2015年にスタート、累計37兆円の買いになったが、年間では3兆~6兆円だ。それが浮動玉を吸収、株価を下支えするとともに、その後の株価急騰の原動力になった、と評価されている。自社株買いはその4~5倍のスケールである。
アメリカでは自社株買いの総額は年間100兆円を超えている。スケールが違う。エヌビディア(NVDA)は750億ドル(約12兆円)の自社株買いを発表している。ウォール街では「エヌビディアの株価は割高だ」との声がある。これに対し、会社側は「それならば売れば良いではないか。自社がすべて買う」と豪語している。
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