フジ・メディア・ホールディングス(4676)、日産自動車(7201)、ヤマタネ(9305)、太平洋セメント(5233)も狙われている。大量の不動産を持ち、実質PBRが1倍以下(ROEが低水準)の企業だ。彼らは「経営効率の改善を」と叫んでいるが、基本形は会社分割、ないしは乗っ取りである。ハゲタカだ。この動きは加速する、と思う。
コーポレートガバナンス、ROE8%目標などの東証改革が結果的に、アクティビストの暗躍を許している。まあ、企業価値が向上すれば「良」といえるが、日本の不動産、優良企業が外資に買われてはたまらない。すでに、持ち合いは崩れた。安定株主は“死語”になりつつある。本当にこのままでいいのだろうか。
週明け6月8日の株式市場は大荒れとなった。日経平均株価は2563円(3.85%)安の6万4024円(瞬間安値は6万3406円)と暴落だ。マーケットではスペースX(SpaceX)の上場に絡むリバランスの動き、日銀の利上げ、金融引き締めを警戒、ブロードコム(AVGO)の決算下ブレなどをイヤ気、などと解説している。
ただ、恒例の「SQ週の月曜日」である。組織的な売り仕掛けが入ったのだろう。アメリカでは新任のウォーシュFRB議長が「利下げどころか、利上げを行う」とささやかれている。日経平均株価は6月3日に、6万8786円のザラバ高値→史上最高値を示現)、株価が調整(休養)を欲しがっていた面はあろう。
とはいえ、上昇トレンドが崩れたわけではない。いつもそうだが、株価を支えるのは自社株買い、そしてアクティビストの暗躍である。この局面において、FRBが利上げを断行するはずがない。それは1987年10月のブラックマンデーと同じパターンだ。ベッセント財務長官がそれを許すはずがない、と思う。
2024年10月29日(火)から『日刊ゲンダイ』(夕刊紙)に連載が始まりました。
コラム 経済評論家 杉村富生 「新NISAで買っていい?企業診断」の掲載は
毎週火曜日になります。

