マスコミなどメディアはパキスタン仲介によるアメリカ(バンス副大統領)とイラン(ガリバフ国会議長)の和平交渉が「決裂した」と騒いでいるが、こんなもの最初から分かっていたことじゃないか。驚くには値しない。そもそも、お互いに「勝利」と抗弁している状況下、休戦に向けての話し合いが短期間に合意するとは考えにくいだろう。
お互いに戦う意欲は満々だ。イラン側は地対空ミサイル、携行型の対航空機砲(スティンガー?)などの防空能力を保有している(F-15戦闘機を撃墜)。これは制空権が完全には確立されていないことを意味する。アメリカ側はやや消極的だが、マルチドメイン作戦の消耗戦に踏み切る可能性がある。
マルチドメイン作戦とはエネルギー、海上輸送、情報・通信システム、社会インフラ(交通網)などの攻撃を意味している。トランプ大統領は「イランを石器時代に戻す」と発言しているが、これはその戦術を裏付けるものだ。しかし、これを空軍力だけで行うのは難しい。実は、「石器時代に戻す」という発言には前例がある。
ベトナム戦争の最中、北ベトナム空爆開始に際し、当時のカーチス・ルメイ空軍参謀総長が「北ベトナムを石器時代に戻す」と語っている。B-52による北爆だ。結果はどうなったか。北ベトナムは石器時代に戻ることはなく、圧倒的な軍事力を誇ったアメリカ軍が敗北した。歴史は繰り返すことになろう。
この局面ではトランプ大統領は意地を張らず、撤退の選択をするべきだろう。ちなみに、戦争制限法が制定されたのはベトナム戦争がきっかけだった。テラプローブ(6627)、ACSL(6232)、太陽誘電(6976)が抜群に強い。ACSLはドローンだ。防衛省向けの仕事が増えている。
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