EVは失速し、石炭が浮上する?

杉村富生 兜町ワールド

EV(電気自動車)時代到来、といわれたのはつい最近のこと。それがどうか。欧州自動車メーカー(フォルクスワーゲン、ステランティス、メルセデス・ベンツ、ルノー、ボルボなど)は202512月期に計363億ユーロ(約6.7兆円)の損失を計上した。EVの低迷、およびガソリン車の開発費用によるものだ。いや~、ひどすぎる。

ホンダ(7267)は20273月期までに2.5兆円の損失を見込んでいる。20263月期は6900億円の赤字(前期は8358億円の黒字)になる。同社の最終赤字は上場以来初だ。これを受け、日経平均株価の予想1株利益は2736円(前期実績は2773円)と再び減益に転落する。

さらに、当局は為替介入(ドル売り・円高い)の準備をしているらしい。1ドル=159円台の円安は原油の輸入価格を上昇させる。これは困る。その場合、ドル・円は1ドル=150円近辺の円高になろう。これでは自動車関連セクターは買えない。有力ファンド(コモンズ、ドッチ・アンド・コックスなど)はホンダの株式をすべて売った、という。

逆に、野村総合研究所(4307)、INPEX(1605)、富士急行(9010)など材料系の一角は意外に堅調だ。日本ギア工業(6356)、共栄タンカー(9130)、東洋エンジニアリング(6330)、岡野バルブ製造(6492)など、エネルギー関連株も強い。これらの動きをみる限り、物色意欲は衰えていない、といこうことか。

実は、中東情勢の緊迫化を手掛けかりに、原油価格の高騰ばかりが話題になっているが、石炭価格も大幅な値上がりをみせている。台湾、バングラデシュ、パキスタンなどは「石炭火力」の構えだ。欧州、日本だって例外ではない。なにしろ、これらの国ではLNG(液化天然ガス)の入手が困難になっている。

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筆者(杉村富生)の登壇時間は16551745です。入場は無料、ぜひご参加を。

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