実際、為替介入があれば円・ドルは一気に、1ドル=150~151円の水準まで上昇するだろう。実需筋の売りが加わる。日経平均株価には1000~1500円幅の下押し圧力がかかる。ちなみに、1円の円高は日経平均株価を「300円ほど下げる」との経験則がある。場合によっては5万円の大台を割り込む可能性がある。
なお、今年度の税収のうち、25.9兆円が消費税だ。食品の消費税収は約5兆円である。2年間の期限付きだと、約10兆円の財源を確保するだけで良い。これは前述したように、為替介入(25兆円→1ドル=103円コスト、10兆円の実現益)によって、捻出できる。
しかし、中道改革連合(財政再建論者の野田代表)が唱える恒久減益になると、そうはいかない。単純計算だが、法人税率の引き上げ(23.2%→30%)、所得税率の引き上げ(3割増税)が必要だろう。野田代表は2012年の消費税率の引き上げを決めた人物だ。その再現(増税時代の到来)があるのだろうか。
いずれにせよ、2月8日の衆議院の総選挙の結果がすべてである。高市政権はここでの円安進行は輸入インフレを通じ、物価高を生むために、「断固阻止」の方針だ。その方針を受けてのニューヨークでのレートチェックだろう。もちろん、高圧経済(成長戦略、財政出動)を推進する。
為替介入のタイミングは近い。2024年4~7月の為替介入額は15.3兆円だったが、今回はそれを大幅に上回る。物色面では波乱に強いマテリアルグループ(156A)、ノースサンド(446A)、ロココ(5868)、富士通(6702)などを引き続いてウォッチしておきたい。押し目は絶好の買い場となろう。
2024年10月29日(火)から『日刊ゲンダイ』(夕刊紙)に連載が始まりました。
コラム 経済評論家 杉村富生 「新NISAで買っていい?企業診断」の掲載は
毎週火曜日になります。

