日銀の利上げ(0.25%)にもかかわらず、想定外の円安が進んでいることに対し、片山さつき財務省は「急激な為替変動には断固、適切に対応する」と警戒感を強めている。言葉的には最終警告だ。しかし、円安の背景には巨額(80兆円)の対米投資の存在があろう。
当局は為替介入の準備を整えているようだが、「円安は困る」と考えている企業は少数派だと思う。確かに、輸入物価は上昇する。輸出業者(特に、自動車業界)はトランプ関税にほんろうされてきただけに、ここ(1ドル=156~157円の円安)は「ホットひと息」といった状況ではないか。
いずれにせよ、円安は株高につながる。1円の円安は日経平均株価を約300円ほど押し上げる、といわれている。円高はその逆になる。昨年の夏の日銀ショックは急激な円高を伴ったものだった。幸いなことに、現状はそうなっていない。年末に向けての円高進行はマーケットにとっては「困る」現象だろう。
さて、この局面では大きく売り込まれた銘柄のリバウンドを狙う戦術が有効だ。青山財産ネットワークス(8929)、東京電力ホールディングス(9501)は売られすぎゾーンに突入している。短期・順張りと違って、長期・逆張りは安いところをいかに、仕込めるか、それが成否のカギを握っている。
このほか、アクティビストが介入しているシンクロ・フード(3963)、買い場接近のJX金属(5016)、国内トップの電力供給業者(シェア3割)のJERAの大株主の中部電力(9502)、出直り態勢の井関農機(6310)、レアメタルの取り扱い大手の双日(2768)は妙味十分と判断する。
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