AIフィーバーは第2ステージに突入!

杉村富生 兜町ワールド

AIフィーバーはフィジカルAI(人口知能とロボティカルの融合)など次のステージに入りつつある。さらに、データセンター、ハードディスクドライブ、パワー半導体などの需要を喚起、電力需要を激増させている。北海道電力(9509)、東京電力ホールディングス(9501)の原発再稼働の流れはその動きを反映している。

もちろん、アメリカ市場のPBRMSCI USA)は5.6倍と、ITバブルの水準(5.8倍)に迫っている。PBR5倍は危険シグナルだ。20072008年のチャイナバブル、1989年の昭和バブルはPBR5倍超えが大天井の形成につながった。これには警戒を要する。

当然、アメリカ市場は「危険水域」に突入しているが、バブル(風船)がすぐに破裂するわけではない。いや、逆に、「相場は最後が大きい」という。世界中の投資家が熱狂し、狂喜乱舞する状況が必ず訪れる。そこが売り場となる。

時期的には12月か、1月か、そのタイミングは分からない。まあ、燃え上がる炎に飛び込む愚行だけは避けて欲しい、と願う。日銀は利上げを検討している。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、いよぎんホールディングス(5830)が潤う。

一方、アメリカ市場には強気シグナルが相次いでいる。FRB12910日のFOMCにおいて、0.25%の利下げに進む。121日には量的金融引き締め策を中止し、11月末にはバーゼル3に基づく米国独自の自己資本規制を緩和した。株価が史上最高圏での規制緩和措置である。

2024年1029日(火)から『日刊ゲンダイ』(夕刊紙)に連載が始まりました。

コラム 経済評論家 杉村富生 「新NISAで買っていい?企業診断」の掲載は

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