佳境を迎える自民党総裁選挙!

杉村富生 兜町ワールド

自民党総裁選挙が佳境を迎えている。104日が投開票だが、党員・党友の投票締め切りは103日だ。一時は「小泉進次郎候補が絶対優勢」とか、林芳正候補の追い上げがあって、「高市早苗候補は決戦投票に残れない」などといわれていた。いや、あくまでも株式市場の予想である。

しかし、小泉氏のSNSに関するミスなどがあって、ここにきて高市氏が盛り返している、という。ただ、国会議員票(295票)は圧倒的に小泉氏が優勢だ。今回の総選挙には5人が立候補(昨年9月は9人)している。

ただ、おしなべて論戦は低調だし、内向きの姿勢が鮮明である。生活を守る、という視点での物価高対策、与党が衆参ともに過半数割れの状況下、野党との連携が不可欠なのは理解できる。だが、安全保障、国際情勢、自由貿易(トランプ関税)などに絡む主張は乏しい。これで日本の将来は大丈夫なのだろうか。

さて、9月が終わる。相変わらず、猛暑が続いているが、徐々に暑さは和らぐだろう。同時に、株価波乱の1011月を迎える。最近、半導体メモリ(DRAM)の価格上昇が伝えられている。しかし、これには理由がある。マーケットは何でも前向きだ。Windows10のサポート切れを前に、「パソコンの需要が盛り上がっている」と。

ただ、中国は1018日は国慶節による休日だ。韓国は103日~9日が休日になる。電子部品の需要国は休日前に、在庫の積み増しを行った、と思われる。この現象を「第4次産業革命の象徴的な出来事」と受け止める向きがある。これは違う。10円配当のFIG(4392)は狙える。

2024年1029日(火)から『日刊ゲンダイ』(夕刊紙)に連載が始まりました。

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