なお、前・元首相の長老3人組(麻生氏、菅氏、石破氏)はそろって小泉進次郎候補を応援している。みんな財政再建論者だ。この点には不安を覚える。この局面は減税、財政出動だろう。当局(財務省)はそうしたムードの高まりを抑え込もうとしているようだ。マスコミは一斉に「小泉氏優勢」の報道を行っている。
勝ち馬に乗ろうとするのは政治家だけではない。メディア、政治評論家の皆さんもそうだ。筆者も含め、株式評論家は株価のことを最優先に考えている。まあ、政治評論家の場合、反対に負け馬に乗ってしまってはその後の仕事(出入り禁止、イベントに呼ばれないケースがあろう)に影響する。
したがって、この局面でのテレビ、新聞などの報道には注意が必要だろう。すなわち、“色”がついている。SNSのフェイクニュースとあまり違わない。長老3人組の行動にも「ウソ」がある。データセクション(3905)、さくらインターネット(3778)は出直りの構え。商いを伴って新高値のAIストーム(3719)は狙える、と思う。
全般相場については抜群に強い。自民党総裁選の期間中は株高とのジンクスは承知しているが、うーん?である。ハイテク系セクターの急伸がインデックスを押し上げてきた。アメリカ企業の堅調さが日本市場に好影響を与えているのは間違いない。ただし、10月4日以降の動きが読めない。そこが難問である。
マスコミは「小泉首相」とハヤし立てている。しかし、選挙は水物だ。何が起こるか分からない。それに、自民党が増税・緊縮財政に先祖返りする可能性がある。小泉進次郎支援グループには旧財務大臣が数多く含まれている。彼らは安易な減税・財政出動を決して許さないだろう。
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