富士急行って、電車はあるの?失礼な!

杉村富生 兜町ワールド

投資家はトラウマに引きずられる。910月は波乱含み、というのが好例だろう。確かに、大恐慌時の株価暴落(戦前の話)、ブラックマンデー、リーマン・ショックなどがあった。昨年も大荒れだった。このため、多くの人達が身構える。利食いを急いでしまう。まあ、やむを得ない。この世界では臆病な人が生き残る。

とはいえ、利食った銘柄は不思議と一段高になる。東京電力ホールディングス(9501)、富士急行(9010)、JX金属(5016)などが好例だ。東京電力ホールディングスはファンダメンタルズで買われているわけではない。原発再稼働は好材料に違いないが、それだけで株価が短期間に2倍近くになる理由にはならないだろう。

新潟県知事の発言に株価が売られたのを気にする向きがある。こんなものを気にするのがおかしい。富士急行は箱根・富士山観光に注力、インバウンドでの飛躍が期待できる。特に、箱根は西武グループが撤収しており、そこに富士急行が進出している。富士急行、そんな電車が存在するのか?との声を聞くことがある。

失礼な話だ。大月~河口湖間に電車が走っているし、最近はJR東日本と連携、新宿発の列車が出ている。北川精機(6327)は外資の買い占めを受けている。すでに、発行株式数の16%を取得した、という。小粒の日本企業はみんな狙われる。うかうかしてはいられない。なにしろ、世界的な金融緩和時代の到来である。

ここでは農業支援の追い風を受ける井関農機(6310)、動き抜群の岡本硝子(7746)、思惑妙味の住友ファーマ(4506)、金価格上昇のメリットを享受できる住友金属鉱山(5713)などが狙い目になろう。井関農機は2017年に101(株数が10分の1に)の株式併合を行っている。現在の株価は実質220円ちょっとである。

9月20日(土曜)にラジオNIKKEI プロネクサス 東京証券取引所主催J-REITファンin高松を開催します。会場はTCBホールになります。

筆者(杉村富生)の登壇時間は1655分~1745分です。入場は無料、ぜひご参加を。2025年後半の相場展望、および活躍期待セクターについて解説します。https://www.radionikkei.jp/jreitfan/250920takamatsu.html

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