9~10月相場はアメリカ市場ではマーク トウェインの「株式投資は10月が危ない」が語っているように、「魔の季節」といわれている。確かに、ブラックマンデー、リーマン・ショック、古くは大恐慌(株価暴落)が起こっている。昨年もそうだった。今年はどうか。投資家の多くが身構えている。ただ、今年はFRBの利下げがある。
金価格が高騰している。この背景にはトランプ政権のFRBに対する介入(ドルの信認低下)がある。トランプ関税によって、景気の先行きは怪しい。9月5日の雇用統計(とりあえず、7月の7.3万人増に対し、8月は8万~9万人の増加予想)がポイントになろう。失業率は4.3%(7月は4.2%)と予想されている。
アメリカの場合、トランプ大統領が移民を徹底的に排除している。昨年1~7月の移民は127万人増だったが、今年1~7月は124万人減だ。実質300万人の差である。移民の多くは建設、飲食、サービス業などに従事していた。ここが人手不足→人件費の上昇にさらされる。日本だって、そうじゃないか。
すでに、時給は30ドルになっているが、もっと上昇するだろう。これはパート・アルバイトの人達だが、日本円に直すと、4700円である。日本の時給の5倍近くある。アメリカでは商売をやるのは大変だ。もちろん、それだけに経済力があるということ。株価は日米ともに、まったく心配無用と思う。
さて、金が買われているのはドル不信の反映だろう。「アメリカンファースト」政策はドルの基軸通貨体制を揺さぶっている。だからこそ、人々は争って金を買う。もちろん、しのび寄るインフレの足音が近づいている。住友金属鉱山(5713)が抜群に強い。今こそ、菱刈鉱山の含みが脚光を浴びるに違いない。怒りの反騰劇である。
9月20日(土曜)にラジオNIKKEI プロネクサス 東京証券取引所主催J-REITファンin高松を開催します。会場はTCBホールになります。
筆者(杉村富生)の登壇時間は16時55分~17時45分です。入場は無料、ぜひご参加を。2025年後半の相場展望、および活躍期待セクターについて解説します。https://www.radionikkei.jp/jreitfan/250920takamatsu.html