9月相場は波乱含みである。例年、この時期は荒れる。確かに、相場はファンダメンタルズ(価値)だけで決まるわけではない。それ以上に重要なのはセンチメント(需給と人気)だ。これを無視する人(投資家がいる)。「好業績なのに、なぜ、株価は上昇しないのか」と嘆く人達である。IQの高いインテリ(賢い人)に多い気がする。
サンワテクノス(8137)は2025年3月期に25円の記念配(計120円)を行ったが、2026年3月期はこれを普通配に切り替え、120円配当とする。これはやらない企業がある。サンワテクノスの株価は抜群に強い。投資家に対する「思いやりの心」が伝わる。なお、サンワテクノスは株主資本配当率(DOE)4%を公約している。
住友ファーマ(4506)はジリ高を演じている。もともと、収益力の高さには定評があった。ここにきてパーキンソン病の治療薬の開発など新薬の上市が相次ぐ見直しにある。それに、秋には学会シーズンだ。例年、バイオテクノロジーセクターが人気を集める。親会社は住友化学(4005)、発行株式数の51.6%を保有している。
前述のSMN(6185)はソニーネットワークコミュニケーションズが発行株式数の53.1%を保有、親子上場とはいえないが、住友ファーマは完全に親子上場だ。この是正は東証改革の流れである。どこかでこれが話題になるだろう。いわゆる、これが思惑妙味である。玉を集めている形跡がみられる。
アクティビストが介入しているアニコムホールディングス(8715)、わかもと製薬(4512)などにもそれはいえる。アクティビストの買いはしつっこい。昨年夏~秋の暴落時に、積極的に買い向かったのは自社株買い、そしてアクティビストだった。やはり、彼らの行動はチェックしておく必要があろう。
9月19日(金曜)に日本証券新聞社主催の株式講演会を開催します。
会場はウインクあいち、筆者(杉村富生)の登壇は15:30~16:30です。
演題は『国際マネーは“脱アメリカ”に転じる!』になります。
入場は無料、ぜひご参加を。https://www.nsjournal.jp/seminar/20250919nagoya/