総論は不振だが、各論が元気だぞッ!(2)

杉村富生 兜町ワールド

日本市場では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)などのメガバンクをはじめ、京葉銀行(8544)、しずおかフィナンシャルグループ(5831)など地銀株が選考され、好人気だ。金融正常化の流れに加え、持ち合い解消の動きが評価されている。

外国人(現物)は4月第1週~5月第3週に、7週連続の買い越しを見せている。買い越し額は13748億円に達する。その中心にいるのはアクティビストに加え、ブラックロック(BLK)だ。日本株を最上級の「オーバーウェイト」とし、買い物を入れている。ブラックロックの運用資産は116000億ドル(約1700兆円)である。

ブラックロックは日本企業の改革、ガバナンスの改善(株主優遇姿勢、経営の透明性、資本効果、収益性の向上)などを評価している。45月の自社株買いは前年比3倍のペースである。日本市場を見直しているのは他の外国人も同じだろう。さらに、国際マネーには「脱アメリカ」の動きがあろう。

彼らが買っているのはトヨタ自動車(7203)、ソニーグループ(6758)、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日立製作所(6501)、任天堂(7974)、五洋建設(1893)、TBSホールディングス(9401)などド真ん中の銘柄である。政治的には日本は迷走気味だが、企業は別、“日本”を買おう、ということか。

このほか、ENEOSホールディングス(5020)、村田製作所(6981)、エムスリー(2413)、リコー(7752)、三井金属(5706)、ブラザー工業(6448)などに外国人の買いが見られる。良品計画(7453)、すかいらーくホールディングス(3197)、大林組(1802)、シンクロ・フード(3963)などが強い。やはり、外国人の買いがみられる。

経済評論家 杉村富生の6月の講演会情報を更新しました。

徳島(65日)、長野(613日)、熊本(621日)に行きます。

ぜひ、ご参加してみてはいかがでしょうか。会場でお会いしましょう。

https://e-stock.jp/lecture/

目次