総論は不振だが、各論は元気だぞッ!(1)

杉村富生 兜町ワールド

国際マネーが買っているのはリコー(7752)、日立製作所(6501)、ソニーグループ(6758)、ENEOSホールディングス(5020)、村田製作所(6981)、エムスリー(2413)、ヤマハ(7951)、三井金属(5706)、ブラザー工業(6448)、アステラス製薬(4503)など。このほか、シンクロ・フード(3963) 、BIPROGY(8056)などに食指をみせている。

全般相場はインデックス(日経平均株価、TOPIX)的には高値持ち合いに終始している。上値は重い。やはり、トランプ関税の交渉難航に加え、石破政権の不祥事が影響している、と思う。特に、江藤拓前農水相の失言はひどすぎる。国民感情を無視しているどころか、無能である。こんな人物が大臣だったとは…。更迭は当然だろう。

ただし、個別物色機運は旺盛だ。国際マネーは「脱アメリカ」の姿勢を強め、その資金が流入している。外国人の買い越し転換が好例である。運用資産(116000億ドル→約1682兆円)のブラックロックの攻勢が好例だろう。ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は「Make Energy Great AgainMEGA)」を唱えている。

このほか、日本市場では防衛関連セクターが強い。三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、IHI(7013)の三羽ガラスがメインである。トランプ政権は敵国の攻撃から防衛する「ゴールデンドーム計画」に1750億ドル(3年間に約26兆円)を投じるという。さらに、イスラエルがイランの核施設を空爆する、との情報がある。

これを受け、WTI(原油先物)が上昇、INPEX(1605)、石油資源開発(1662)などのエネルギー関連セクターが動兆しきりだ。イスラエルとガザ地区(ハマス)との紛争は収束すると思われていたが、逆の展開になりつつある。紛争は拡大中だ。ロシア対ウクライナ戦争もそうだろう。トランプ大統領は仲介役を降りる、という。

6月5日(木曜)に日本証券新聞社主催 阿波証券協賛の株式講演会を開催します。

会場は徳島・あわぎんホール、筆者(杉村富生)の登壇は15301630です。

演題は「投資の時代の勝ち組のノウハウ(哲学)!」になります。

入場は無料、ぜひご参加を。https://www.nsjournal.jp/seminar/20250605tokusima/

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