トランプ政権が始動!北米に強い企業を!(1)

杉村富生 兜町ワールド

「スムート・ホーリー法」はフーバー政権の歴史に残る“悪法”と言われている。当時、アメリカは3842%まで平均関税率を引き上げたが、欧州各国が報復的関税措置を講じたために、恐慌が世界中に蔓延し、結果的に第2次世界大戦の引き金になった。フーバー大統領は「マーロン」(アホ)と呼ばれている。

保護貿易主義は世界経済の破滅につながる。トランプ大統領には「歴史に学ぶ」姿勢が欲しい。現実対応の政治である。人生において経験は大切だが、世界をグシャグシャにしてもらっては困る。もちろん、トランプ大統領はそのことを十分に理解している、と思う。

それと、必要なのはイノベーション(技術革新)をベースにした成長戦略だろう。主要閣僚は「イノベーションが成長を加速させる」と語っている。これにはAI(人工知能)、半導体、データセンター、サイバーセキュリティ、仮想通貨、量子コンピュータ、自動運転、宇宙開発などが該当する。

それにしても、いよいよ恐怖?の第2次トランプ政権が始動する。20日の就任早々、保護貿易主義の大統領令を連発することになろう。マーケットがどう反応するか。ただ、20日のアメリカ市場はキング牧師の生誕祭で休業だ。株価に反映されるのは21日以降になる。

再三指摘しているように、トランプ政権の発足とともに、投資家のモヤモヤ(気迷い感)は払拭されるだろう。筆者はトランプ大統領をマーケットの関係者ほど悲観していない。彼には実行力があり、ここは評価できる。アメリカ市場に強い住友林業(1911)タダノ(6395)は狙える。

2月8日(土曜)にラジオNIKKEI&プロネクサス共催企業IR&個人投資家応援イベントin東京のイベントを開催します。会場は大崎ブライトコアホール、筆者(杉村富生)の登壇時間は1625分~1725分です。入場は無料、ぜひご参加を。2025年の相場展望、および活躍期待株について解説します。https://www.radionikkei.jp/irevent/250208tokyo.html

 

目次