日本人に乏しい「お金に働いてもらう」という感覚!

杉村富生 兜町ワールド

年内最終商いである。27日は来月受け渡し、実質的に2025年相場がスタートする。株式市場は明るい展開となろう。いや、活況になってもらわねば困る。1人当たりGDPでは世界ランクが22位に落ち、韓国に抜かれてしまった。G7では最下位だ。いや~、悲しい話じゃないか。日本、および日本人がどんどん貧乏になっている。

これが「失われた30年」のツケだろう。デフレの時代、著名な経済評論家が「GDPは増えなくて良い」と広言していた。「デフレで何が悪い」と。いやはや、とんでもない人物である。立憲民主党の野田代表は「物価上昇率0%」を唱えている。これでは賃上げはできない。GDPには「3面等価の法則」がある。

著名な経済評論家は「NISAなど資産運用をやってはいけない」と繰り返し述べている。「株式投資は損するばかり」と。おかしな話だ。再三指摘しているように、日本の家計金融資産は2199兆円だが、アメリカは122.5兆ドル(18620兆円)に膨らんでいる。なぜ、こんなに差がついたのだろうか。

理由は簡単だ。資産運用の有無にある。日本は家計金融資産の50.9%がほとんど利を生まない現金・預金となっている。反面、アメリカは53.3%が株式・投信だ。このほか、運用が“命”の保険・年金が27.7%ある。年金は確定拠出型が主流だ。運用、需給の責任を個人が担っている。必死である。

日本には明治以来、「お金に働いてもらう」との感覚が欠けている。拾った金(カネ)ではない。多くが汗をかき、一生懸命に働いて得た金(カネ)だ。大事にしたいのは分かるが、だからこそ、働かせるべきだ、と思う。インフォメティス(281A)2025年の出世株候補だ。画期的な材料(スマート電力メーター)がある。

12月31日(火)にラジオNIKKEIリスナー感謝祭を放送します。

14:00~杉村×大里コンビが2025年相場見通しを語ります。

オンエア後はラジコタイムフリーで配信!

パーソナリティは経済評論家・杉村富生です。どうぞお楽しみください!

https://www.radionikkei.jp/kanshasai/program_2024winter.html

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