インデックスはハイテク系セクターの崩れに加え、売り方の攻勢に急落しているものの、個別物色機運は旺盛だ。15円配当(2025年3月期)のシンクロ・フード(3963)、30円配当(2025年3月期)の国際計測器(7722)、18円配当(2025年3月期)のJALCOホールディングス(6625)はインカムゲイン狙いに最適の銘柄である。
売られ過ぎ銘柄では東京電力ホールディングス(9501)に注目している。昨年4月15日の高値は1114.5円だ。それが今年2月27日には371.1円の安値まで下げた。下落率は何と、66.7%になる。下値のメドといわれる黄金分割(61.8%)の水準を大きく下回っている。こんな局面を買わず、どこを買うのか。
改めて述べるまでもない。東京電力ホールディングスは首都圏4000万人に電力を供給している。原発が未稼働なため、電力供給は綱渡りだ。東京湾岸の老朽火力発電所が頼りになっている。昨夏は3回の停電の危機があった。マスコミは再建計画を気にするが、筆者は電力の安定供給が最重要課題だ、と考えている。
電力がないと、どうにもならない。ウクライナの窮状を思い返して欲しい、と思う。薪ストーブで暖を取り、給湯器の燃料は薪だ。いずれ、ウクライナの山林はハゲ山ばかりになるだろう。日本の場合、2011年に筆者は計画停電を経験した。信号はストップ、町の灯りが消え、真っ暗闇になる。
トイレ、風呂(水道、ガスが使えない)は利用不可、「暇だからテレビでも見るか」というわけにはいかない。もう、明るいうちに夕食を取り、早めに寝るしかないのだ。やはり、この局面は東京電力ホールディングスを応援したい、と思う。先物、オプションは売り方が大勝利だ。買い方の撤退戦が下げを大きくしている。
3月29日(土曜)にラジオNIKKEI&プロネクサス&東京証券取引所共催J-REITファンin熊本のイベントを開催します。会場はメルパルク熊本になります。筆者(杉村富生)の登壇時間は16時20分~17時10分です。入場は無料、ぜひご参加を。2025年の相場展望、および活躍期待株について解説します。https://www.radionikkei.jp/jreitfan/250329kumamoto.html