政府は薄く折り曲げられるペロブスカイト太陽光発電(壁面、ガラス面に設置可能)を2040年までに20GW(原発20基分)導入する方針を明らかにしている。国際発展発明特許出願ランキングの国内1位はパナソニック ホールディングス(6752)、2位は積水化学工業(4204)、3位は富士フイルムホールディングス(4901)である。
原料のヨウ素は世界生産トップがチリ、2位は日本だが、埋蔵量は日本がトップである。この強みは大きい。ヨウ素生産は伊勢化学工業(4107)、K&Oエナジーグループ(1663)などが手掛けている。最大手は伊勢化学工業だ。伊勢化学工業の2024年12月期は最高益となる。連続増配(前期は270円、今期は320円)を続けている。
ヨウ素生産の際は天然ガスをはじめ、コバルト、ニッケルなどが算出される。これを原料に電子材料分野に注力中だ。さらに、半導体素材分野に注力している。株価は6月14日に、4万5000円の史上最高値をつけた。時価は2万6000円がらみ。仕込みの好機だろう。
多角化の流れはK&Oエナジーグループも同じだ。天然ガス開発、都市ガス供給まで一貫して行なっている。宮城県では地熱発電、千葉県沖では洋上風力発電を計画している。やはり、業績は好調だ。2024年12月期の1株利益は200円がらみとなろう。配当は4円増の42円とする。
株価は3200円がらみ。6月18日には4310円の高値がある。LNG価格は高止まりの様相をみせている。トランプ次期政権のエネルギー政策は追い風となろう。 なお、ペロブスカイト太陽光発電の関連銘柄としては他に、生産・販売のカネカ(4118)、製造装置のエヌ・ピー・シー(6255)などがある。
エヌ・ピー・シーは既存の太陽光発電パネルの生産、販売に加え、リサイクル事業を行なっている。今後、大尉光発電パネルは大量廃棄時代(寿命は30年)を迎える。この処理は難しい。輸入パネルの80%超を占める中国製品にはヒ素、セレン、鉛など有毒物質が含まれている、という。