早や、12月である。日経平均株価は7月11日に、4万2426円と34年ぶりの高値をつけたものの、8月5日には3万1156円の安値まで急落した。日銀の金融政策の変更(利上げ、量的金融引き締め)に脅えたのだ。ちなみに、ドル・円は8月5日に141円70銭、9月10日には139円58銭の円高を示現している。
その後、為替は11月15日に、1ドル=156円75銭の円安に振れた。円安になるにつれて、日経平均株価は10月15日に4万0257円まで上昇するなど順調な戻り相場を演じたが、ここにきて動きの重い展開になっている。チャート的には3万9000円が上値のカベだ。NYダウに比べると、情けない話じゃないか。
やはり、マーケットはトランプ次期政権の政策に身構え、脅えている、と思う。なにしろ、実質同体の友好国のカナダにさえ、輸入品に25%の関税に課す、と言い出す人物である。同盟国の日本だって、うかうかできない。彼にとっては国際法などあってなきがごとしだ。「トリプルレッド」である。
まさに、やりたい放題ができる。こんな状況下、年末年始はもとより、このままでは2025年相場は期待を裏切る展開となろう。為替は1ドル=149円台に振れている。日銀の利上げを織り込み始めている。
ただ、日本の場合、2016年(第1次トランプ政権)時点と現在とではアメリカの地域別輸入比率が落ちている。すなわち、5.9%→4.7%だ。実は中国も同じ傾向がみられる。21.0%→13.4%である。もちろん、これはメキシコ(13.3%→15.4%)経由によるシェア低下、との見方がある。新値追いの積水化学工業(4204)は狙える。
12月5日(木曜)に日本証券新聞社主催、大山日ノ丸証券協賛の株式講演会を開催します。会場はとりぎん文化会館です。IR企業はスターティアホールディングス(3393)、あらた(2733)です。筆者(杉村富生)の登壇は15:30~16:30です。演題は「2025年相場の展望&投資戦術を探る!」になります。https://www.nsjournal.jp/seminar/20241205tottori/