今回も基本的にはそうなると思う。2024年8~9月の株価暴落面での主要な買い手はアクティビスト(物言う株主)、そして自社株買いだった。さらに、個人投資家のGARP(Growth at reasonable price)戦術による優良株の買いがあった。まさに、「波乱はチャンス」とみる人達である。
アクティビストは株価急落局面を見逃さない。2024年の自社株買いは14兆9067億円(2023年は8兆7722億円)と、69.9%増えた。史上最高だ。2025年は2割増の18兆円と予想されている。株価急落に加え、東証改革(資本効率の改善、PBR1倍割れの是正)の流れがある。
小物では国際計測器(7722)、ドリームベッド(7791)などがそうだ。国際計測器は30円、ドリームベッドは33円配当を行っている。株価は割安だが、人気が乏しい。配当利回りは国際計測器が4.8%、ドリームベッドが4.2%ある。買い手不在の状況といえる。やはり、IR(投資家向け広報活動)不足だろう。
このほか個別銘柄では電力用スマートメーターのインフォメティス(281A)、インバウンド関連のエージーピー(9377)に妙味あり、と判断している。インフォメティスのスマートメーターは1分単位での計測が可能となる。「何に電気を使った」がリアルタイムで分かる。東京電力管内では2025年以降、同社製の電力量計に切り変わる。
エージーピー(9377)は空港に駐機中の航空機に電力、冷暖房気、圧縮空気を提供しているのをはじめ、空港内の特殊設備、セキュリティ機器、物流システムなどのメンテナンスを手掛けている。関西空港、成田空港などの発着枠の拡大(インバウンド→外国人観光客は2025年に4500万人ペース)は大きなメリットになろう。
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