エヌビディア(NVDA)が26日(現地時間午後4時)に、昨年11月~今年1月の決算発表を行う。DeepSeekショックの後遺症(その後の需要動向)、ハイテク業界全般の動きを知る上での重要なイベントになる。すでに、ナスダック市場は調整色を強めているが、底打ちか、一段安か、エヌビディア次第の面があろう。
さて、800円前後の水準から買いを推奨しているウッドワン(7898)はまだまだ安い。PBRは0.19倍だ。含み益を考慮すると、BPSは表面的な1株純資産(4816円)よりも大幅に多い9000円近くあるだろう。好例がニュージーランドの工場跡地(2024年に閉鎖)の売却益だ。17億円ほどあった、という。これは2026年3月期に計上される。
時価総額が91億~92億円の会社なのに。ちょっと、資産を売れば17億円だ。事情通は2026年3月期の1株利益は「200円超」になるという。絵画の保有(簿価ベース)は70億円(時価100億円?)に達する。話題のニュージーランドの山林は4万ヘクタールだ。建材用のパイン(松)は原料を自給できる。
全般相場は基本的に狭いレンジでの小動きに終始している。買い手不在の状況だ。日本に向かっていた国際マネーはヨーロッパ、中国市場に回帰しているという。欧米は金融緩和、日本は金融引き締めとなっている。金融政策の違いは大きい。お金は金融緩和を好む。水が低い方に流れるように、国際マネーは欧米にシフトする。
さらに、日本は円高シフトだ。トランプ政権の関税付与を回避するために、円高で応じる戦術だろう。日銀はこれに対応(金融引き締めの強化)、3月に追加利上げを検討しているらしい。生保は昨年来の利上げを受け、国内債で11兆円の含み損を抱えている、という。この処理を3月末までに行う必要がある。
10月29日(火)から『日刊ゲンダイ』(夕刊紙)に連載が始まりました。
コラム 経済評論家 杉村富生 「新NISAで買っていい?企業診断」の掲載は
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