日米の長期金利上昇の本当の理由?(下)

杉村富生 兜町ワールド

アメリカの場合、長期金利の上昇の要因は原油価格の高止まりによるインフレ懸念、アメリカ連邦政府の財政悪化リスク(イラン戦争の戦費負担)、ハイパースケーラー(巨大IT企業)の資金調達(社債発行)、海外投資家、中央銀行の米国債の売却(中国、日本の投資が細る)などにある。

日本は公的年金の外貨資産比率の引き下げを目論む。ハイパースケーラーとはクラウドサービスを大規模に構築・運用する企業のことである。通常、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、メタ・プラットフォームズ(META)、オラクル(ORCL)、アルファベット(GOOG)、マイクロソフト(MSFT)の5社を差している。

この5社の社債発行額は激増している。2025年は1000億ドルだったが、2026年は2500億ドル、2027年は4000億ドルと計画されている。3割は15年以上の超長期債券だ。利率は6%前後と高い。信用力は国債よりもある。だからこそ、売れる。つれて、国債の買い手が減る。すなわち、日本国債の買い手が不足している。

日銀の金融政策(利上げ&量的金融引き締め)は国債需給を悪化させる。銀行は評価損の発生を恐れ、国債の購入を手控えるだろう。生・損保も同じだ。アメリカの場合、中国などは外貨準備をドル債→金(GOLD)にシフトしている。その金だって、手元に置こう、としている。凍結を恐れている、と思う。

秋(10~11月)相場は「強い」と主張している。10月はミューチュアルファンドの決算、11月はヘッジファンドの決算が控えている。11月3日はアメリカの中間選挙だ。積極的には動けない、との声がある。ただ、10月~11月の需給悪はかなり織り込まれている。太陽誘電(6976)、ソフトバンクグループ(9984)は「買い」と判断する。

10月17日(土曜)にラジオNIKKEI&プロネクサス&東京証券取引所共催J-REITファンin神戸を開催します。会場は三宮研修センターになります。
筆者(杉村富生)の登壇時間は16:10~17:00です。入場は無料、ぜひご参加を。
2026年後半の相場展望、および活躍期待セクターについて解説します。
https://www.radionikkei.jp/jreitfan/261016kobe.html

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