東京海上ホールディングス、東京電力ホールディングスを狙う!(3)

杉村富生 兜町ワールド

東京電力ホールディングス(9501)の廃炉事業について、現状では国と原子力損害賠償・廃炉等支援機構との役割分担がはっきりしない。2026年1月に策定された「第5次総合特別事業計画」ではそれを明確にする狙いがあろう。そして、第4ステージは成長戦略の立案だろう。

基本的には第4次産業革命の進展を背景に、データセンター、AI向けの電力需要を取り込む。その中核となるのが東京電力パワーグリッド、JERA(持ち分50%)、小売り・エナジーパートナー、再生エネルギー・水力発電所、柏崎刈羽原子力発電所などになる。これらの資産価値は5兆円~8兆円と試算されている。

次の段階(第5ステージ)では前述した子会社群の活用である。特に、時価評価2兆円~3兆円といわれるJERAは折半出資の中部電力(9502)との連携を進め、LNG調達、火力発電、海外事業の推進、データセンターの招致(首都圏の火力発電所に内外企業のデータセンターを建設)などの巨大な事業基盤を構築する。

さらに、第6段階では「アライアンスを追求する」と明記している。これには内外の企業、ファンドが関心を強めているが、経済安保の制約がある。海外企業は難しいのではないか。有力な中部電力との協業だ。ただし、東京電力ホールディングスとでは周波数が違う。この解決が求められる。

いずれにせよ、資本・技術面の補完先は必要だろう。なにしろ、首都圏4500万人の電力供給を担っている企業だ。第7段階は最終ステージである。最終的には国の管理下から離れる。当然、国の保有株は売却される。発行株式数の8割を持つ国の取得コストは1200円がらみといわれている。

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