基本戦術は「突っ込み買いの吹き値売り」

杉村富生 兜町ワールド

予想通り、株式市場は波乱商状に陥っている。6月中旬以降、筆者は「チャートの足形が悪い。天井形成のパターンだ」と主張してきた。外部環境は引き続いて良好だが、AI・半導体、データセンター関連セクターが崩れると、こういった展開になる。それに、昨今の投資家は多くが順張りだ。押し目買いの概念はない。

相場が下げに転じると、売る。トコトン売る。なにしろ、運用の主力はマシン(AIを駆使したシステム売買)だ。それに、ファンド、ETFが加わる。機械だけに、感情はない。それが徹底している。今年前半相場の主役だったキオクシアホールディングス(285A)が好例だろう。

6月22日には11万2700円の高値をつけた。この日の時価総額は59兆円を超え、東証プライム市場のトップに躍り出たのだ。マーケットでは「これぞ、時代の流れ」と称賛されたものだが…。それが何と、7月17日には5万2110円の安値まで売り込まれた。時価総額は30兆円が吹っ飛び、下落率は53.8%に達する。

いや~、相場は恐ろしい。PERは「7.69倍だよ」と声があるが、誰がこんな激しい急落場面を予想できただろうか。最近は「1株取引」を推奨する証券会社があった。信用取引を組み合わせた短期リーディングである。恐らく、多くの投資家が全滅したのではないか。

全般相場については比較的、傷が浅い。日経平均株価は6月22日の7万2831円(ザラバベース)を高値に、7月17日に瞬間6万4104円の安値をつけた。下落率は11.98%にとどまる。これは自律調整の範囲内といえる。ただし、戻りは限定される。AI・半導体、データセンター関連セクターの動向次第だろう。

8月1日(土曜)にラジオNIKKEI&プロネクサス共催企業IR&個人投資家応援イベント企in東京を開催します。会場はKFC Hall Annex(両国)になります。
筆者(杉村富生)の登壇時間は16:25~17:25です。入場は無料、ぜひご参加を。
2026年後半の相場展望、および活躍期待セクターについて解説します。
https://www.radionikkei.jp/irevent/260801tokyo.html

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