産業構造の激変、企業の変貌を見逃すな!(中)

杉村富生 兜町ワールド

再三指摘しているように、AIを軸とする「第4次産業革命」の進展はAI・半導体、データセンター(DC)エフェクト(効果)を誘発し、産業構造を激変させ、企業活動の起爆剤になっている。電線セクターのフジクラ(5803)、古河電気工業(5801)、住友電気工業(5802)、JMACS(5817)などが好例だろう。

古河電気工業の場合、光ケーブルに加え、データセンター向けの水冷装置(モジュール)に強みを持っている。水冷モジュールは新工場を建設する。光ファイバーの生産能力は今後5年間に5倍に増やす計画だ。設備投資額(5年間)はデータセンター関連分野を中心に、6500円に膨らむ。旺盛な需要が資金投入を可能にしている。

JX金属(5016)はデータセンター内の通信機器に使用されるインジウムリン(InP)基板、三井金属(5706)はシェア8割を持つ銅箔VSP、古河機械金属(5715)はAI半導体製造用部材の窒化アルミセラミックス、レゾナック・ホールディングス(4004)は放熱用の熱電動材、積層板用の絶縁接着フィルムの増産を進めている。

こうした動きがエフェクト(効果)である。このトレンドが熊本県菊陽町、岐阜県大垣市にみられるように、地域経済を浮揚させている。いや、大フィーバーだ。改めて述べるまでもない。菊陽町には台湾積体電路製造(TSMC)が新工場を建設中である。高遊原の台地に巨大な工場が連立している。

すなわち、この地域には東京エレクトロン(8035)、ソニーグループ(6758)、東京応化工業(4186)、テラプローブ(6627)などの新工場が建設されている。TSMC向けのサプライヤー企業だ。TSMCは社員に、「車で1015分のところに住め」と主張している。熊本県には10兆円の経済効果が見込める、という。

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