買い手不在なのに、売り方(ショート筋)は健在だ。いや、「ここぞッ」とばかりに、かさにかかって売り物を浴びせる。先週末(19日)のカラ売り比率は39.4%だった。40%を超える日もある。東証プライム市場の売買代金の4割がカラ売りというのはどう考えても異常ではないか。ただ、逆に言えば「鬼の居ぬ間に洗濯」ということ。
要するに、彼らが買えないうちに買う。この乱高下は基本的に、3月決算期末特有の動きである。買い手は少ない。売買代金はトレンド的に縮小気味だ。反面、持ち合い解消を含め、手仕舞い売りは出る。そこを投機筋は売りたたこうとする。頼みの自社株買いは決算期末の1週間は「執行停止」となる。ただ、24日は大幅反発である。
節分天井、彼岸底の相場格言は法人、機関投資家の需給要因に起因する。まあ、それにしても日経平均株価が18日には1539円高、19日は一転し1866円安というのはひどすぎる。これでは「落ち着いて投資ができない」との嘆きは良く分かる。もちろん、だからこそ、「突っ込み買いの吹き値売り戦術を」と主張している。
この激しい値動きは中東情勢、および原油価格の動向に一喜一憂しつつ4月初旬まで続くだろう。機関投資家の多くは新年度に売りから入る。昔は証券会社の「営業努力」があったが、現状は“死語”に近い。しかし、彼らが買わないときが買いのチャンスになる。4月中旬以降は新年度に向けてのポジション構築を開始する。
先週末の日米首脳会談では対米投資第2弾(最大730億ドル→11兆円)の概要が明らかになった。目玉はテネシー州に建設する次世代原子炉「小型モジュール炉」(SMR)だ。これは日立製作所(6501)、GEベルノバ(GEV)の技術だ。電力供給に関しては日立製作所とエヌビディア(NVDA)は昨秋に、業務提携している。
2024年10月29日(火)から『日刊ゲンダイ』(夕刊紙)に連載が始まりました。
コラム 経済評論家 杉村富生 「新NISAで買っていい?企業診断」の掲載は
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