金(ゴールド)が輝きを増している。ここ数年、「金はどこを買っても問題ない」と主張してきたが、まさにその通りの展開だ。地政学上のリスクに加え、各国中央銀行がドルに代わる資産として金を執拗に購入している。ドル資産は万一、アメリカによって“凍結”される恐れがある。この関連では住友金属鉱山(5713)だろう。
さて、師走は餅つき相場と形容される。餅代稼ぎのための材料乱舞のケースもあるが、杵が上下にペッタン、ペッタンと動くように、株価は乱高下を繰り返すのだ。市場参加者は細る。基本的に忙しい現場である。もっとも、12月は師(先生)もあっちこっちに走り回る。だから師走という。
2026年の十干十二支の縁起考では丙午(ひのえうま)だ。万物繁栄の極を過ぎ、陽気→陰気に変り始める。60年前の1966年(昭和41年)は迷信があって、出生率が極端に低下した。少子高齢化が社会問題になっているのに。兜町では「辰巳天井、午尻下がり」というジンクスが知られている。
確かに、1988年~1989年の辰巳はバブルのピークに向かって突っ走り、1990年の午がバブル崩壊につながった。ただ、当時は当局による執拗なバブルつぶしがあった。地価、株価の高騰は悪だ、と唱えたのだ。しかし、現状は当時とは真逆である。実際、アップコン(5075)は抜群に強いじゃないか。
国策はデフレ克服、株高推進だ。これはトランプ政権も同じだろう。アメリカ市場は波乱含みだが、心配はしていない。近く次期FRB議長が決まる。トランプ大統領は「2人のケビンはすばらしい」と語っている。すなわち、有力候補はケビン・ウォーシュ元FRB理事、米国家経済会議(NEC)のケビン・ハセット委員長に絞られている。
12月23日(火曜)に日本証券新聞社主催の株式講演会を開催します。
会場は東京証券会館、筆者(杉村富生)の登壇は15:00~16:00です。
演題は『2026年“午年”相場を展望する!』になります。入場は無料、ぜひご参加を。

