ジンクス通りに、11月相場は荒れる!

杉村富生 兜町ワールド

11月相場は荒れる。ジンクス通りの展開である。ヘッジファンド、年金の多くが1112月に決算期末を迎える。さらに、クリスマス休暇だ。優秀なファンドマネージャーほど、さっさと休みに入る。決算期末近くになって、ジタバタすることはない。国内の個人投資家だって、「今年は十分に儲かった」とし、様子見姿勢を強めている。

なにしろ、AI(人工知能、データセンター、レアメタル、半導体素材・製造装置)関連の主軸株は411月に、59倍になっている。「シッポと頭」をすべて取った人は少ないと思うが、それなりに利益を確保できたはずだ。やはり、この局面は「いかに、利益を圧縮するか」(払った税金を取り戻す作戦)」に苦戦しているだろう。

今年、大幅高を演じた銘柄(IT関連の主軸株)は調整が必要だ。筆者は「バンジージャンプ」と形容している。大きく下げたあとは必ず戻る。そして、また下がる。その繰り返しである。器用な投資家はうまくサヤを稼ぐことが可能だが、普通の人は眺めるだけにしておくのが無難である。古来、「下げの途中で買うな」という。

思惑銘柄では櫻島埠頭(9353)が面白い。大阪唯一の商業埠頭会社だ。大阪圏は関西万博に続いて、IR(統合型リゾート)プロジェクトなどビックイベントが相次ぐ見通しにある。日本維新の会は自民党と連携している。首都機能の分散(東京集中の是正)などの施策は実現の可能性が高まっている。

テリロジーホールディングス(5133)は出遅れが著しい。ITセキュリティ機器販売、企業システム構築をメーンビジネスとする。世相(ハッカーが暗躍)を反映、業績は好調である。20263月期は当初計画を大幅に上回るだろう。もともと、天井の高い銘柄だ。時価の330340円がらみは仕込みのチャンスと判断する。

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