3~5年先を見据えた投資は辛抱が肝要!(2)

杉村富生 兜町ワールド

外資が攻勢をかけている。ブラックストーン(BX)は東京ガーデンテラス紀尾井町(赤坂プリンスホテル跡地)を4000億円で買った。日本資産はみんな狙われる。コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、ブラックロック(BLK)などは恵比寿ガーデンプレイスなど都心の一等地に加え、日本企業に食指を動かしている。バーゲンセールである。

巨大IT企業の経営者は日本企業の潜在能力を高く評価している。アップル(AAPL)のiPhoneは日本企業の部品がなければ完成しない。JX金属(5016)、データセクション(3905)、岡本硝子(7746)、メタプラネット(3350)、コンヴァノ(6574)、AIストーム(3719)の経営者は35年先を見据えて経営している。

これらの企業に投資するには将来を見据えた長期戦略、辛抱が肝要である。短期・順張りでは持ち続けられない。ふるい落とされてしまう。ソフトバンクグループ(9984)もそうだ。ここは買いづらい局面だが、AIの将来性を考えた場合、投資しておきたい銘柄である。目先の株価の変動は気にする必要がない、と思う。

日経平均株価は1027日、初の5万円の大台に乗せた。市場関係者の多くが「ピッチの速さについていけない」と嘆いている。こんなときは買いづらい銘柄を攻めるに限る。具体的には深海レアメタル採掘の東洋エンジニアリング(6330)、三井海洋開発(6269)、半導体関連のアドバンテスト(6857)などがターゲットになる。

日米連携しての造船業業界の復権では防衛関連セクターと重複するが、古野電気(6814)、ジャパンエンジンコーポレーション(6016)、名村造船所(7014)、三井E&S(7003)、内海造船(7018)などに注目できる。いまや、専業の造船会社(上場企業)は2社だけになってしまった。寂しい限りである。

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