NYダウ、ナスダック指数は高値波乱商状に陥っている。連邦政府の窓口閉鎖は2週間を超えた。さらに、トランプ政権の通商・外交政策に振り回されている格好だ。対中貿易戦争の激化はいつものパターンだろう。いわゆる、「Trump Always Chickens Out」→ドナルド・トランプ大統領はいつも尻込みする)である。
投機筋はこれをタコ・トレードと称し、悪材料が出現し、売られたところをすかさず買う。朝令暮改の類いだが、今回はレアメタルが絡んでいるだけに、意外と対中貿易摩擦は長引きそうな気配だ。日米ともに、レアメタル関連セクターのリチウム・アメリカズ(LAC)、トリロジー・メタルズ(TMQ)、岡本硝子(7746)などは人気を集めている。
それに、FRBは10月28~29日のFOMCにおいて、利下げ(0.25%)と同時に、量的金融緩和(QEは停止、QTに移行)の方針を明確に打ち出すだろう。連邦政府の窓口閉鎖のダメージに配慮する予防的措置に加え、パウエル議長自身、理事会メンバーがデータ主義を若干変更したことが大きいと思う。
そもそも、データ重視と言ったって、多くの統計が発表されていない。職員不足のせいだ。なにしろ、連邦職員の200万人近くが自宅待機を命じられている。このため、フォワード・ルッキング(予測に基づいた金融政策)の方向に舵を切りつつある。アメリカ市場は金融緩和が株価の下支えになろう。
一方、日本市場はどうか。助川電気工業(7711)の急騰、暴落が物語っているように、高市トレードは大騒動である。ほぼ「高市首相」で決まり、とマーケットは受け止めているようだ。みんなポジティブにとらえる。大丈夫か。フィックスターズ(3687)は量子コンピュータの本命だ。AIに続き、実用化の時代を迎えつつある。
10月31日(金曜)に日本証券新聞社主催、大山日ノ丸証券協賛の株式講演会を開催します。
会場は倉敷市芸文館、筆者(杉村富生)の登壇は15:30~16:30です。
演題は『年末~新春相場を展望する!』になります。入場は無料、ぜひご参加を。