「脱コンクリート」の修正局面!インフラ整備を!

杉村富生 兜町ワールド

昔、と言ってもつい最近のことだが、民主党政権時代である。政策の基本は「脱コンクリート」、そして「スーパー堤防」については「100年、200年の水害に備える必要はない」(お金のムダ)と予算が削減された。長野県では革新系の知事(小説家)が登場、河川改修の事業を軒並み中止した。乱暴な話じゃないか。

筆者はその頃、長野県の有識者で作る「防災会議」に講師として呼ばれた。その折、筆者は公共投資の大幅カットに「日本の河川は急峻、大雨が降ると、一気に増水する」と語り、「河川改修を怠ってはダメだ」と指摘した記憶がある。実際、数年後、千曲川が氾濫、大きな被害が出た。最近の豪雨はすさまじい。経験則を超えている。

加えて、南海トラフ地震、津波予想だ。ずっと昔だが、高松の海岸には立派な防潮堤があったのだが、住民の「景観を損なう」との批判に行政側が防潮堤を撤去した。その直後、3メートルもの高潮が襲来し、市内が水没したのを覚えている。自然災害の猛威に、人々は無力である。

その直後に、筆者は高松に講演会に行っていたのだ。街路樹の多くが塩害を受け、枯れた。安心は恐ろしい。自然災害には無力である。しかし、流れは変わった。いや、変わりつつある。東京都は独自に富士山噴火、大地震に備えた対応策を打ち出している。防波堤の増強もある。

日本ヒューム(5262)、日本コンクリート工業(5269)、ジオスター(5282)、日本興業(5279)、ヨシコン(5280)、ヤマウホールディングス(5284)、ヤマックス(5285)、イトーヨーギョー(5287)、アジアパイルホールディングス(5288)などコンクリート2次製品メーカーの商いが膨らみ始めている。

9月23日(火曜・祝日)にラジオNIKKEI & プロネクサス共催 企業IR&個人投資家応援イベントin大阪を開催します。会場はオーバルホールになります。

筆者(杉村富生)の登壇時間は1625分~1725分です。入場は無料、ぜひご参加を。2025年後半の相場展望、および活躍期待セクターについて解説します。

https://www.radionikkei.jp/irevent/250923osaka.html

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