トランプ政権のFRB介入がドル不安の元凶?

杉村富生 兜町ワールド

9月相場は一転し、大幅高のスタートとなっている。もとより、個別物色機運は旺盛である。もちろん、この相場に出遅れた人もあろう。あっという間に、日経平均株価は13000円強、42.9%の急騰劇を演じた。ただ、今回の猛反騰相場に乗りそこなった人達は結局、この相場には参加できないのではないか。

全般相場は910月に、波乱のリスクが漂う。ただし、91617日にはFRBの利下げがあろう。これが株高を支える。実際、相場は強い。95日の雇用統計(8月)が焦点とはいえ、パウエルFRB議長は利下げに踏み切るはずだ。同時に、スコット・ベッセント財務長官による次期FRB議長の選任(面談)が始まる。

ちなみに、彼は次期FRB議長の条件として、市場からの信認、深い経済分析力、③FRBの管理能力、先を読む感覚を挙げている。まさに、パウエル議長とは真逆の人物像である。この選任過程ではパウエル議長に対する圧力となろう。なお、パウエル議長の任期は20265月である。

もっとも、トランプ政権の中央銀行をターゲットとした介入(クック理事を退任に追い込む)がドル不安を呼ぶ可能性はあろう。パウエル議長に対しては再三、再四、「利下げを急げ」と呼びかけている。すでに、金価格が高騰している。各国はドルの保有を減らし、金にシフトしている、という。

やはり、ここは元気な銘柄を買ってみることだ。理屈はいらない。具体的には下水道再生関連の日水コン(261A)、銅がメインのJX金属(5016)などになろう。銅は高い。JX金属は銅製品の大手である。アメリカ(アリゾナ州)に半導体部材の新工場を建設中だ。TSMC(台湾積体電路製造)の工場(25兆円を投資)の近くである。

9月23日(火曜・祝日)にラジオNIKKEI & プロネクサス共催 企業IR&個人投資家応援イベントin大阪を開催します。会場はオーバルホールになります。

筆者(杉村富生)の登壇時間は1625分~1725分です。入場は無料、ぜひご参加を。2025年後半の相場展望、および活躍期待セクターについて解説します。

https://www.radionikkei.jp/irevent/250923osaka.html

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