すなわち、アドバンテスト(6857)は好決算だったが、東京エレクトロン(8035)の4~6月期は不振だったし、オランダのASMLホールディング(ASML)の7~9月期予想は慎重だった。大手証券ではレーザーテック(6920)の「ピークはすぎた」(目標株価を引き下げ)と判断している。もちろん、半導体業界には季節性がある。
もとより、筆者はこの局面(7月18日~8月11日は水星の逆行&夏休みシーズン)は総論を語らず、各論(銘柄)勝負と主張してきた。さらに、外部環境は不透明だ。多くの不安要因(政治の迷走)、円高圧力、ガイダンスリスク、秋口にかけての景気後退懸念など)が存在する。
当面は個別物色だ。具体的には東京電力ホールディングス(9501)、ローム(6963)、野村ホールディングス(8604)、TBSホールディングス(9401)、コンコルディア・フィナンシャルグループ(7186)、玉井商船(9127)、アドソル日進(3837)、ワールドホールディングス(2429)などに妙味があろう。
なお、AIデータセンターはインターネットをはるかに超える「産業革命レベル」といわれている。いや、間違いなく第4次産業革命の中核分野である。Chat GPTに、「AIデータセンターの本命は?」と聞くと、エヌビディア(NVDA)、マイクロン・テクノロジー(MU)、コアウィーブ(CRWV)などがピックアップされる。
さらに、パランティアテクノロジーズ(PLTR)、TSMC(台湾積体電路製造)、コーニング(GLW)なども有望だ。日本企業は?残念だが、ほとんど社名が出てこない。唯一、登場するのがNTT(9432)である。経済安全保障との切り口に加え、IOWNなど通信技術の高さが評価されている。株価は150円前後、これは安すぎる。
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