NEW 2025.0723 外国人が猛攻!割安な日本株は狙われる?(1)
マーケットには政局の混迷を経験済み。実際、週明けの株価は大きく売られなかった。23日の日経平均株価は大幅高となり、4万円台奪回だ。もっとも、これは日米関税交渉の決着(関税率15%)を好感したもの。まあ、与党関係者は「このニュースがもうちょっと早ければ…」と思っていることだろう。
外国人(現物)は4月第1週~7月第2週に、15週連続買い越しとなっている。この間の買い越し額は実に、累計5兆3496兆円に達する。連続買い越しは2012年11月~2013年3月の18週連続に次ぐもの。今回はこのときの買い越し額(累計5兆6692億円)に迫っている。ハイペースである。
2012~2013年は安倍政権が発足し、アベノミクス、異次元の金融緩和を断行、デフレ脱却、日本再生の期待が高まっていた局面だ。国政選挙は与党の連戦連勝、政治が安定していた時代である。現在とは真逆だし、今は国民の多くが希望を失いかけている。唯一の救いは日米関税交渉の決着である。
前述したように、トランプ関税(期限は8月1日)は突然の決着をみた。石破首相には「続投」の支援材料になったのではないか。やはり、この局面では外国人はなぜ、強気なのかを考える必要があろう。日立製作所(6501)、東京エネシス(1945)、リップス(373A)、AI insid(4488)は狙える。
外国人買いの背景には再三指摘しているように、トランプ関税に伴うデカップリング(経済分断→3極構造)を背景には国際マネーが投資先のアメリカ一局集中を是正し、多極分散の姿勢に転じていること、日本企業の経営改革、株主還元姿勢の強化を評価していること、などがある。ブラックロック(BLK)の強力参入が好例だろう。
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