セオリー通り好業績、株価堅調の銘柄を狙う!

杉村富生 兜町ワールド

短期的な視点ではインデックス的に「上値が重い」と主張している。日経平均株価は47日の瞬間安値(30792円)比7702円、25%の急騰劇を演じた。ここは当然の値固めだろう。戻り高値は513日の38494円だ。この日は満月だった。新月、満月は相場の節目というか、天底の転機になる。

ただ、長期的な視点は違う。イギリス、中国との関税交渉の決着、ないしは歩み寄りはトランプ政権の過激な政策(現在の国際分業サプライチェーン、ドルを基軸通貨とするブレトンウッズ体制を否定し、世界景気の後退、アメリカのインフレを誘発する)の修正にほかならない。この安心感(リスク・オン)は大きい、と思う。

さすがはスコット・ベッセント財務長官である。マーケットに配慮している。日本は近く3回目の関税交渉に臨むが、国益重視の交渉が不可欠だろう。イギリス、中国はそうだった。とりあえず、自動車関税(25%+2.5%)だ。これはきつい。大手7社では1.7兆円もの負担増になる。すでに、工場閉鎖の動きが台頭している。

物色面ではどうか、まず、決算発表を受けた好業績、株価堅調の銘柄が狙い目となろう。外国人は大幅買い越しに転じた。すかいらーくホールディングス(3197)、クレスコ(4674)、BuySell Technologies(7685)、三機工業(1961)、やまみ(2820)、網屋(4258)などに妙味があろう。

中国関連の定番銘柄としてはキリンホールディングス(2503)、花王(4452)、日立製作所(6501)、パナソニック ホールディングス(6752)、SMC(6273)、オークマ(6103)、ニデック(6594)、TDK(6762)、村田製作所(6981)、セクター的にはスマホ関連などをピックアップできる。

10月29日(火)から『日刊ゲンダイ』(夕刊紙)に連載が始まりました。

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