佳境の決算発表!決算プレイが展開される!(上)

杉村富生 兜町ワールド

トランプ関税については、関税の上乗せ分の交渉相手国との期限(90日猶予)は79日だ。トランプ大統領の「あせり」を利用するとすれば安直な妥協は避けるべきだろう。中国、カナダは強気に出ている。すなわち、この局面において、有効なのは引き延ばし戦術だ。イギリスとは合意した。やることが速いし、米英は特別だろう。

さて、既報のように、ウォール街ではバークシャー・ハサウェイ(BRK-A)のCEO(最高経営責任者)交代が話題になっている。今年末にウォーレン・バフェット氏が引退し、グレッグ・アベル副会長がCEOに就任する。アベル氏はカナダ・アルバータ州エドモントン出身の62歳(196261日生まれ)だ。苦労人として知られている。

アベル氏は普通の労働者階級の家庭で育ち、カナダのアルバータ大学を卒業している。2年前に、後継者に指名されていた。驚きはない。課題は11600億ドル(約170兆円→このうち、現・預金が54兆円)の資産の運用方針にあろう。バフェット氏は94歳と高齢である。

引き続いて、「高いところから経営を見る」と語っているが、徐々に現場を離れることになる、と思う。当面は投資責任者のテッド・ウェシュラー氏、トッド・コームズ氏などの集団指導体制になるのだろうか。ただし、会長になるバフェット氏は「アベルは優秀だし、私よりも働く」とコメントしている。

日本市場では決算発表が本格化する。好業績株は折りに触れて物色されるだろう。すなわち、決算プレイである。買収したネットワンシステムズ(7518)が寄与するSCSK(9719)、不動産投資が好調なロードスターキャピタル(3482)、DX支援ソリューションが伸びているシンプレクス・ホールディングス(4373)などに妙味があろう。

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