いや~、抜群に強い相場である。正直、想定外の動きだ。8月13日に、日経平均株価は4万3451円の高値まで買われた。半導体関連セクターに加え、NTT(9432)、東京電力ホールディングス(9501)などが急伸している。4月7日~8月13日の日経平均株価の上昇幅は1万2659円、上昇率は41.1%に達する。
いったい何が起こったのだろうか。FRBの利下げ(9月の利下げ確率は99.9%)、米ロ首脳会談、トランプ関税交渉の決着?いや、それは確かだが、ちょっと違うように思う。
主因は昨年の衆院選挙、今年の参院選挙での与党の敗北だろう。これは悪材料ではないか。それはそうだが、民意を反映し減税、財政出動に日本が本格的に方向転換する、との期待感が株高の背景にある。
この猛反騰相場の背景だが、「失われた30年」は政治の迷走(バブル崩壊後の無為無策、これに伴う円高→産業の空洞化、デフレ経済の定着)によってもたらされた、と思う。それと、増税、緊縮予算の継続である。国民の生活は苦しくなった。なにしろ、収入はほとんど増えず、社会保障費、税金の負担は増えるばかりである。これでは…。
変わるべきなのは政治である。昨年の衆院選挙、そして今年の都議会選挙、参院選挙の与党の敗北は国民の怒りの表れ、との見方ができる。マスコミは与党に「裏金問題」などが逆風になったのだ、と主張するが、論点がズレている。国民は気がついた。増税、緊縮財政によって国は豊か(歳入増)になったが、我々の暮らしはどうか。
8月30日(土曜)にラジオNIKKEI & プロネクサス共催 企業IR&個人投資家応援イベントin名古屋を開催します。会場は名古屋市中小企業振興会館になります。
筆者(杉村富生)の登壇時間は16時25分~17時25分です。入場は無料、ぜひご参加を。2025年後半の相場展望、および活躍期待セクターについて解説します。